陸上自衛隊木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備されている陸自輸送機オスプレイに関し、防衛省が本年度、長崎県や徳島県など九州・四国方面の自衛隊施設で訓練を計画していることが30日、関係者への取材で分かった。木更津駐屯地(千葉県)に暫定配備されている9機が、計器飛行や離着陸訓練などを実施する。

関係者によると、長崎県の陸自相浦駐屯地、海自大村航空基地▽熊本県の陸自高遊原分屯地▽徳島県の海自徳島航空基地―の4カ所で運用する。相浦駐屯地は水陸機動団の拠点で、防衛省は陸自オスプレイとの一体的運用を目指している。

計器航法や離着陸のほか、人員や物資を搭載して輸送する機動展開なども訓練する。徳島航空基地は、木更津から九州方面への飛行時の中継基地として利用することを想定している。いずれの施設も当面の使用頻度は年数回程度になる見通し。

陸自オスプレイは2020年7月、木更津駐屯地に暫定配備された。21年度には千葉、茨城、群馬などの自衛隊施設で訓練を開始した。防衛省は佐賀空港(佐賀市)への配備を計画しており、木更津への暫定配備期間は「5年以内を目標」としている。(山口貴由)