平和教育つぶしを許さない 千葉県集会へ

集会案内ビラの第2号

平和教育つぶしを許さない

改憲と戦争への道をとめる12・16千葉県集会へ

職場から戦争反対の闘いを

沖縄修学旅行平和学習プリント回収、検閲・発禁事件

千葉県立高校で今年6月、沖縄修学旅行のための学年集会において、沖縄戦を記述した平和学習のプリント(「おきなわ通信」)を使った授業の後、校長の指示によってプリントが回収されるということが起こりました。1995年の「米兵少女暴行事件」と日米地位協定を内容とするものです。
回収理由は、「事件の表現が悲惨」「保護者からのクレームが心配」「手記の内容から受ける印象から政府批判が強すぎる。『腹立たしい』等の感情がモロに出ている」というものでした。

回収の謝罪と撤回…

授業を行った教師は、校長に抗議しました。「表現が悲惨なことは問題なのでしょうか」「手記がダメなら教師の考えはまったく出せない。教育の否定ではないのか」「文書回収は教師になって初めて。教師失格の烙印を押されたのも同然だ」「これまで同じ授業で親からクレームがついたことはない」
校長は、回収を謝罪し、プリントを返しました。きちんと声を上げれば、その考えは認められるのです。
別の県立高校では、2015年に安保法に反対する署名を生徒名簿を使って郵送したとして、元教員に対して、県教委が「個人情報保護法違反」で告訴する事件も起きています。この弾圧は多くの支援で打ち破られました。

「主観」を禁止する文科省通知

いま「回収事件」は新たな段階に入っています。10月初め、県教育委員会は、県下の全校長を集めた席で、2015年に文科省が出した「補助教材の適正な取り扱いについて(通知)」をもとに県下の教員の「行き過ぎた主観・見解」「偏向教育」を厳しく排除するよう指導しました。これを各学校で校長が言及しました。通知は以下のようなものです。
①教育基本法、学校教育法、学習指導要領等の趣旨に従っていること
②その指導される学年の児童生徒の心身の発達の段階に即していること
③特定のことがらを強調しすぎたり、一面的な見解を十分な配慮なく取り上げたりするなど、特定の見方や考え方に偏った取り扱いにならないこと
この通知が出された2015年は、集団的自衛権を認める戦争法=安保関連法が強行された年です。

検閲―学校から戦争は始まる

「沖縄修学旅行平和学習プリント回収」事件について、集会やネットで訴えてきました。新聞が県教育委員会を取材したことをきっかけに県教委は態度を硬化し、「おきなわ通信」3~8号を「検閲」し「発禁」にしたのです。憲法の「検閲の禁止」「学問の自由」、教育基本法の「不当な支配の禁止」という諸法規に照らし合わせても、違法行為と言えます。
「平和学習プリント」事件がきっかけになりましたが、いずれ誰かが「検閲」の対象になるはずです。プリントから、さらに授業内容に対する干渉・指導まで発展するケースも考えられます。すでに若手教師を対象にこのようなことが行われているかもしれません。
この「検閲」問題は、放っておけば、教員の良心に基づいた「自由な教育」が崩壊し、なし崩し的に、権力に「統制された教育」へと進みます。「教え子を戦場に送るな」が戦後の一貫した教育の理念です。
今こそ地域・保護者と共に平和教育つぶしと職場から闘うときです。

いま改憲・戦争反対の声を

いま、教師・市民が抗議の声をあげなければ、遅きに失してしまいます。安倍政権は、2020年の新憲法施行を目指して改憲発議と国民投票を強行しようとしています。教員の非正規化や多忙化、日教組つぶし、平和教育つぶしは改憲・戦争と一体の問題です。
改憲と戦争と闘う12・16千葉集会(要項は表面)へのご参加を訴えます。


沖縄米兵少女暴行事件に抗議して1995年10月21日に開催された沖縄県民大会を報じる琉球新報

 

改憲と戦争への道をとめる千葉県集会

―講師のプロフィールー

―「平和教育」つぶしを許さない―

改憲と戦争への道をとめる!
12・16千葉県集会

日時: 12月16日(日)13時開始(開場12時半)
会場: 船橋市東部公民館 講堂(JR津田沼駅北口徒歩5分パルコ裏) 案内.PDF
※託児もあります

講演: 高嶋伸欣(のぶよし)さん(琉球大学名誉教授)

沖縄から平和教育を問う―自由・自主な教育こそが戦争を阻止する―

―講師のプロフィールー

1942年生まれ。1968年、東京大学・大学院文学研究科地理学専攻修士課程修了。1968年より東京教育大学附属高等学校(現・筑波大学附属高等学校)社会科教員をへて、現在は琉球大学名誉教授。東南アジアの歴史研究と、国に対して10年に及ぶ教科書裁判を行う。

報告①:平和教育つぶしとの闘い

「沖縄修学旅行平和学習プリント回収命令事件」について

報告②:国鉄千葉動力車労働組合から

「JR発足30年―地方切り捨てと民営化との闘い」

討論:

学校現場や、県内の労働組合、市民団体からの報告や討論を予定しています。

————————————-

今年6月、千葉県の高校で沖縄戦を記述した平和学習のプリントが生徒に配布された直後に学校側によって回収されることがありました。その後再配布は認められましたが、今度は県教委がのりこんでプリントの一言一句まで訂正する検閲が県内全域で行われようとしています。

また2015年には別の高校で安保法に反対の署名を生徒名簿を使って郵送した
元教員に対して、県教委が「個人情報保護法違反」だとして、告訴するという事件も起きています。

安倍政権は2020年まで0に改憲を行おうとしており、今の国会で改憲発議させないことが重要です。
自治体や学校を先頭に、現場から改憲と戦争をとめるために、多くの労働者・市民のみなさんに呼びかけます。

主催:「改憲・戦争阻止大行進運動・千葉」
千葉市中央区要町2-8 ちば合同労働組合内
電話043-225-2207 union1@outlook.com