文政元年創業「和泉庄」の「大きんつば」は懐かしい味

生まれた土地の食べ物の味は、いくつになっても忘れないものです。長野県の南のほうにある飯田市の出身で、親戚も多く暮らしています。農業が主な産業であることもあって、農家は朝早くから働き、10時と3時のお茶の時間が習慣の地域でした。そのような土地柄ですから、おいしい和菓子店は地域で重宝されてきました。うちでは、和菓子屋「和泉庄」がお気に入りで中でも「大きんつば」が大好きでした。両親も「和泉庄」の「大きんつば」をお使い物に使ったり、おやつによく買ってきてくれました。でも子どもの頃は、「大きんつば」が大きくて1つ食べたら、当分はあんこは食べたくなくなるくらいでした。

今のサイズは、直径6センチ×2センチの円形(上の写真)。よい砂糖と小豆を使って、つなぎなしの餡の塊を、薄い皮で包むように焼いています。餡子がしっとりしていてほどよい甘さで、皮もしっとり、固くありません。久しぶりに食べたくなって、お取り寄せしました。飯田出身の両親にも「大きんつば」をプレゼントしたら、飯田の味が懐かしく大喜びでした。  1箱に10個入りでも、私はいくつかは冷凍しておいて、後日、解凍して冷たい大きんつばを食べるのも、またよい楽しみです。今回のお取り寄せでは、「抹茶きんつば」「くるみ餅」も取り寄せました。

「抹茶きんつば」は6~8月の期間限定です。サイズは4センチ×2センチの丸形で、少々小型です。抹茶のほろ苦さが、餡子の甘さとマッチしてまたおいしいです。

「くるみ餅」は、4センチ×1.5センチの四角形で、モチモチ感がたまりません。

和泉庄は文政元年(1818年)創業200年の歴史ある和菓子屋ですが、地域密着で、支店を増やすわけでもなく、知る人ぞ知る名店と思っていたのですが、HPを見たら、東京の歌舞伎座に売店を出していることがわかり、びっくりしました。歌舞伎座のお土産にもなっているとは、洗練されたおいしさが認められていると思い、うれしくなりました。郷土の味を守るのはほかでもない、菓子職人と、よさを支持する人たちによります。よく「一度食べたら忘れられない味」などという表現がありますが、味や触感とは、一度食べたら、DNAに味が刻み込まれるのかもしれません。そのためにも、ぜひ1度ご賞味ください。

和泉庄 長野県飯田市銀座2-11   

 

 

投稿者: awinako

最近、写真を撮り始めました。 使用しているカメラは、「canoneoskiss6xi」 カメラ初心者に使いやすいと、勧められて、かつて購入したものです。 ようやくカメラの出番が来た!というところです。 レンズを通して見える日々徒然を伝えましょう。

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