再び戦争に突き進むのか!島々を日米同盟の「盾」にする軍事要塞計画

自衛隊は水陸作戦の独自展開能力を獲得、中国「飽和式攻撃」にも対抗―香港メディア

東北―北海道で日米共同軍事訓練 過去最大規模の計約4100人 オスプレイは国内で過去最多の計10機

4日から日米共同訓練 矢臼別オスプレイ2機飛来 中国念頭 進む広域化(北海道新聞)

 防衛省は3日、陸上自衛隊矢臼別演習場(根室管内別海町など3町)などで実施する米軍の輸送機オスプレイを使った陸上自衛隊と米海兵隊の共同訓練に関し、米軍横田基地(東京都)所属のオスプレイ2機が参加を取りやめたと明らかにした。訓練は予定通り4日から実施し、過去最大規模の計約4100人が参加。使用するオスプレイは国内で過去最多の計10機となる。うち矢臼別演習場で5~9日に行う訓練に参加するのは、米軍普天間飛行場(沖縄県)所属のオスプレイ2機となる見通し。

 沖縄の基地負担軽減を名目にした訓練移転の一環。共同訓練は通称「レゾリュート・ドラゴン21(RD21)」と呼ばれ、米海兵隊約2700人、陸自は第9師団(青森県)を主体に約1400人が参加し、17日まで行う。

 矢臼別と東北3県の計4演習場を使用し、射撃訓練などを実施。矢臼別には米軍約60人、陸自約150人が参加する。

 矢臼別の訓練にオスプレイが参加するのは初めて。矢臼別ではAH1攻撃ヘリによる射撃訓練のほか、オスプレイの物資輸送訓練などを行う予定。訓練時間は、午前7時から午後9時までを想定している。オスプレイは期間中、米軍三沢基地(青森県)などを補給拠点とする。

 オスプレイ訓練移転は、政府が沖縄の負担軽減を名目に2016年から始め、今回で14回目。道内でのオスプレイ訓練は昨年1月の日米共同訓練「ノーザンバイパー」以来3回目となる。

■4演習場使用 離島想定 沖縄の負担軽減 かすむ

 4日から行われる日米共同訓練は、参加人数も使用するオスプレイの数も国内では過去最大で、矢臼別演習場を含む4演習場を同時に使う異例の規模となる。日米は対中国を念頭に共同訓練の広域化を進め連携強化をアピールする狙いで、広い演習場を持つ道内を中心に今後も訓練の全国展開は加速する見通し。当初名目に掲げた「沖縄の負担軽減」はかすむ一方だ。

 「東北と北海道の最大の演習場を使った訓練だ。対外的なインパクトは大きい」。共同訓練について陸自幹部はこう自賛した。陸自がこだわったのが、東北3県(宮城、岩手、青森)と北海道の計4演習場で同時展開する実動訓練。米海兵隊が中国のミサイル脅威を想定した南西諸島防衛に力を注いでいることもあり、点在する4演習場を離島に見立て、同時に作戦を行う能力を高める狙いだ。

 演習場ごとに長射程の対艦戦闘や衛星通信、地上部隊の空中機動作戦などと訓練内容を変え、矢臼別演習場では全国一の広さを生かした攻撃ヘリの射撃訓練を中心に行う見込み。防衛省は大規模に訓練を展開することで「日米連携の強さを周辺に発信できる」(同省関係者)と期待する。

■配備拡大を視野

 オスプレイの大々的な活用には別の狙いもある。防衛省は南西諸島の防衛強化を目的に、佐賀空港に陸自駐屯地を併設し、オスプレイ17機を配備する計画を決めた。だが、地元漁協が反発し調整は難航している。

 同省は共同訓練を通じて国内のオスプレイの活用実績を重ね、佐賀への正式配備や将来的な配備拡大につなげたい考え。陸自の訓練担当者は「オスプレイの有用性を示す好機だ。トラブルは起こせない」と語る。

 だがトラブルは各地で相次ぐ。普天間飛行場がある沖縄県宜野湾市では11月23日、海兵隊のオスプレイが住宅の玄関先に水筒を落下させた。米側から日本側に通報はなく、市が沖縄防衛局に問い合わせて初めて発覚。米軍からの情報開示は極めて少ない。オスプレイは今年6月に山形空港、9月には仙台空港にトラブル発生で緊急着陸している。

■運用に募る不安

 さらに、11月30日には米空軍三沢基地(青森県三沢市)所属のF16戦闘機が着陸前、住宅近くに燃料タンクを投棄。人命を奪いかねない事態となった。米軍機の運用に不安を残しただけでなく、防衛省が同機種の飛行停止を求めた後も、米軍は要請に従わず飛行を続けるなど日本側の制御が及ばない実態が浮かび、国内で批判が高まっている。

 一方で、当初、訓練移転の目的とされた「沖縄の負担軽減」は有名無実化している。岸信夫防衛相は3日の記者会見で、訓練について「長期間オスプレイが沖縄を離れることで駐留訓練の時間が減り、沖縄の負担軽減に寄与する」と強調した。

 だが、宜野湾市基地渉外課の担当者は「県外で訓練があっても、オスプレイ以外の米軍機が常にやってくる」と異議を唱える。訓練の移転中も基地周辺の騒音発生回数に目立った減少はなく、基地被害に関する市民の苦情は昨年759件と過去5年間で最多だった。担当者は「負担が減っている感覚は全くない」と漏らした。(古田夏也)

木更津駐屯地に暫定配備 市民訴え「オスプレイはいらない」 船橋で集会

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木更津駐屯地に暫定配備 市民訴え「オスプレイはいらない」 船橋で集会(東京新聞12・5)

市民集会後、パレードする参加者=いずれも船橋市で

市民集会後、パレードする参加者=いずれも船橋市で

 陸上自衛隊の輸送機オスプレイが木更津駐屯地(木更津市)に暫定配備されたことに反対する市民集会が四日、陸自習志野演習場にほど近い船橋市の薬円台公園で行われた。参加者は「日本中、どこの空にもオスプレイはいらない」と声をそろえ、国会で今年六月に成立した重要土地規制法の廃止も訴えた。
 市民集会を主催したのは、有志や各種団体でつくる「オスプレイいらない!習志野・八千代・船橋ネットワーク」。人口密集地の習志野演習場でオスプレイの訓練が予定されているとして、約五百五十人参加。同様の集会は今年で三回目となった。
 同ネットワークの吉沢弘志共同代表やオスプレイに反対する県内外の団体代表者らがマイクを握り「墜落や部品落下を繰り返すなどオスプレイは欠陥機」「米軍分を合わせると、首都圏には約五十機もが配備されている」などと強調した。
 重要土地規制法では安全保障上、自衛隊基地など重要な地域での土地利用が規制されるため、「恣意(しい)的に運用される恐れがある」と訴えた。集会後、参加者は一帯をパレードした。(保母哲)

【F16の次はオスプレイ】横田オスプレイ 館山基地緊急着陸 機体のトラブル発生?

千葉日報4日
2月2日早朝に北関東防衛局から、同月1日に得た情報として、「横田基地所属CV-22が12月1日午後9時頃、千葉県館山航空基地に予防着陸。怪我や損害なし。航空機は、今夜、残留する可能性が高く、明日、評価される。」との情報が、東京都及び基地周辺自治体に提供された。飛行中の機体のトラブル発生は、人命に関わる重大な事故につながりかねず、多くの住民に不安を与えるものである。本年6月及び9月にも、横田基地所属のCV-22オスプレイが予防着陸する事案が発生しており、トラブルの再発防止等を要請したにもかかわらず、このような事態が半年の間に三たび発生したことは、極めて遺憾である。(東京都)https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/12/03/08.html
館山市長コメント(令和3年12月3日)「夜間の市街地上空における飛行であったため、飛行ルート上では騒音が響き渡り、市民からの問い合わせや不安の声が寄せられています。基地の所在する館山市としては、市民の不安を払しょくすることが最優先であるため、今回の着陸に関し、原因究明と事実関係の速やかな公表、米軍に対して安全対策と再発防止策の徹底を申し入れるよう、強く要望しました。」https://www.city.tateyama.chiba.jp/kikaku/page100272.html

https://twitter.com/Predator20211/status/1466678068576407552

対中国戦を煽る重要拠点に-危険性を増す「米海軍横須賀基地」 社会新報 2021.12.03

(社会新報2021年12月8日号1面より)

神奈川県の米海軍横須賀基地が、南シナ海や東シナ海、台湾海峡などの中国近海における米軍の「航行の自由作戦」をはじめとした軍事的挑発行為の拠点として強化されている。このまま米軍の活動がエスカレートすると不測の事態も考えられ、あらためて在日米軍基地の危険性が懸念される。

香港の『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』紙11月3日付によると、中国近海上における米軍機の偵察飛行は昨年で約1000回だったが、今年はすでに2000回を突破。合わせて、米海軍による近海での軍事活動もより活発化している。

今年に入ってから、南シナ海での米空母の活動は12回を記録。今夏以降は断続的に軍事演習が続き、特に10月2日から3日にかけて沖縄南西で実施された日米英の合同演習は、米空母「ロナルド・レーガン」と「カール・ヴィンソン」、英国の空母「クイーン・エリザベス」が率いる3つの空母機動艦隊が集結する、かつてない規模となった。

問題は、こうした米軍の対中国作戦の不可欠な拠点として横須賀基地が機能しているという点だ。

同基地は、米海軍が本土以外で唯一展開する空母の常駐拠点で、「ロナルド・レーガン」の母港になっている。また10月の演習前に他の米英2隻の空母とそれに随行した艦船も入港しており、米海軍の最大戦力である空母機動艦隊の対中国作戦は、横須賀基地抜きには実行不可能だ。

巡航ミサイル1000発超

横須賀基地には、空母以外にも、こうした演習にたびたび加わっている米海軍の巡洋艦が3隻、駆逐艦が8隻常駐している。巡洋艦は地上攻撃用の巡航ミサイルを120発以上、駆逐艦は90発前後を搭載する。総数で1000発を超える巡航ミサイルが、横須賀基地から中国本土を狙う態勢にある。

昨年までは6隻だったが、今年に入って3隻が他の基地に移転。代わりに5隻が新たに配備され、合計8隻となった。その多くがレーダーやミサイル防衛能力などが強化されたタイプとされ、質面でも戦闘力が向上した。

さらに、米海軍が台湾海峡や南シナ海で意図的に中国を挑発しているが、こうした行動にも、横須賀基地は欠かせない。南シナ海での「航行の自由作戦」は、中国側の抗議を無視して、判明しているだけでも今年11回、実施されているが、うち9回が横須賀基地の配備艦によるものだった。

加えて、横須賀基地に寄港する艦船も多国籍化している。米国はこの9月、中国に対抗する米国・英国・オーストラリア3国の軍事同盟「AUKUS」の結成を発表したが、英国の空母機動艦隊のみならず、オーストラリア海軍艦も今秋、横須賀に寄港している。今後、横須賀基地が「AUKUS」の対中国作戦の実質的な出撃拠点になりかねない。

11月5日にはドイツのフリゲート艦が横須賀基地に寄港。同艦は8月に、インド洋のアデン湾で海上自衛隊との合同演習を実施しており、寄港前日には日本近海でも演習を実施した。ドイツは、インド太平洋地域での1年半から2年間の滞在を検討している。

米英両国やドイツも加盟する北大西洋条約機構(NATO)は、6月の首脳会議で採択された声明で、中国を名指しして「ルールに基づく国際秩序とNATO加盟国の安全保障に関連する地域に挑戦している」と批判。米国主導の対中国包囲網に加わる意思を公然と示したが、今後はNATO加盟国海軍艦の横須賀寄港の増加も予想される。

破局を回避する外交を

一方で昨年10月、米国の代表的な平和運動家であるジョゼフ・ガーソン氏や、高名な軍事評論家のマイケル・クレア氏、日本研究で知られるコーネル大学のマーク・セルダン教授ら11人が、「米中間の新たな冷戦を防ぐよう求める声明」を発表。その中で、「米海軍による中国近海の示威行動の増加」について、「米国の脅迫に対抗する均衡した能力がない中国を怯えさせ、面目を失わせようとする意図がある」と指摘している。

実際、エスカレートする米軍の「示威行動」が、紛争の「平和的手段による解決」を定めた国連憲章に反するのは間違いない。またイラク戦争に象徴されるように、「ルールに基づく国際秩序」を破壊し続けているのは米国自身だ。そもそも、南シナ海で中国と近隣諸国が領有権で対立しているのは確かだが、米国は当事国でも何でもない。

前述の「声明」は、このままだと「核戦争も含む本格的な戦争に発展する可能性がある」と強く警告しているが、そうした破局的事態をもたらす根源に日本の横須賀基地がなりつつある。今こそ、米国の危険な動きに同調しない外交政策が求められている。

https://sdp.or.jp/sdp-paper/yokosuka/

対中国を想定した戦争準備がすすむ!沖縄、九州

装甲車など80台が次々に…沖縄で自衛隊統合演習

自衛隊車両が桜の枝折る 名所「八重岳」で演習、走行困難で中止に 沖縄・本部

自衛隊、電子戦訓練を開始 座り込み市民ら排除も 本部・八重岳

「軍事強化許すな」 自衛隊統合演習に抗議 鹿屋で集会

離島奪還作戦を報道公開 自衛隊種子島で統合演習

今月、各地で行われている自衛隊の統合演習で、鹿児島県種子島では25日、離島の奪還を想定した訓練が報道陣に公開されました。

およそ10キロ沖合の海上自衛隊の輸送艦から煙幕をはって上陸したのは、陸上自衛隊の水陸両用車「AAV7」です。

自衛隊は、今月19日から30日まで、全国各地で統合演習を行っています。種子島では25日、他国に離島を奪われたという想定で600人が参加し、訓練が公開されました。

中種子町の長浜海岸では、陸自の水陸機動団の隊員が近くの敵を想定し、周囲を警戒しながら浜に上陸しました。また、海上自衛隊のエアクッション型輸送艇「LCAC」の上陸訓練も行われました。

種子島ではこのほか、攻撃を電磁波で防ぐ「電子戦」の訓練などが行われています。

動画)自衛隊 離島奪還想定 種子島で上陸作戦などの訓練公開

自衛隊統合演習やめろ! 陸海空自衛隊に米軍も加わり、沖縄を中心に全国で3万人動員の大規模演習。民間港湾も使用! 対中国侵略戦争への総動員体制づくりを許さないぞ!

自衛隊、きょうから大規模演習 全国3万人規模 沖縄県は民間港使用許可

 

防衛省統合幕僚監部は19日、全国各地で3万人規模の自衛隊統合演習(実動演習)を開始する。統合演習としては初めて、沖縄県内の民間港を使用した輸送訓練や、民間地での通信訓練を予定。訓練に先立ち、県は18日までに、自衛隊から出されていた中城湾港と祖納港(与那国町)の使用許可を自衛隊側に出した。県によると、防衛省統合幕僚監部に対し、民港・民間地の使用を必要最小限度にすることなども申し入れた。

祖納港と石垣港間では、海上自衛隊艦艇が人員や車両などを輸送する。中城湾港は民間船が県外から自衛隊部隊や車両約80台を搬入する。祖納港は海上自衛隊から、中城湾港は自衛隊の委託業者から県に申請が出ていた。県は書類に不備がないことや、他の使用業者などとの調整を経て許可した。石垣港も石垣市が自衛隊の使用を許可している。

民間港使用を巡って、石垣市議会野党連絡協議会は抗議声明を発表している。沖縄平和運動センターも19日、那覇市の県民広場で緊急抗議集会を開く。

「宮古島に弾薬不要」陸自搬入を前に抗議集会「ミサイルが守るのは住民ではない」

「島にミサイルはいらない」と怒りの声を上げた。宮古島平和ネットワークの下地博盛共同代表は「明日には弾薬を積んだ車列が市街地を通ることになる。それを見て、こんな量の軍備を本当にこの島に置いていいのか考えてもらいたい」と市民に訴えた。

宮古島の弾薬庫 ミサイルとみられる弾薬搬入 市民50人余が抗議

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20211115/k10013347951000.html

「島が戦場になるのでは」不安訴える住民 沖縄でも自衛隊統合演習 市民団体など抗議

2021年11月20日 沖縄タイムズ

「民間港の軍事利用を許すな」。自衛隊の統合演習が沖縄県内でも始まった19日、市民は各地で抗議の声を上げた。訓練で中国など周辺国との軍事的緊張が高まれば、はざまにある島の安全が脅かされる。自衛隊の輸送艇が港に入った石垣島で、住民は「島が戦場になるのでは」と不安を訴えた。

オスプレイ飛行訓練、軍事演習は絶対反対だ! 全国各地で抗議行動

11月20日 千葉駅 SOGO前

オスプレイはいらない習志野、八千代、船橋ネットワークに参加する市民が、12月4日に開催される。「オスプレイいらない!市民集会」への参加を呼びかけた

仙台市 一番町 で王城寺原演習場でのオスプレイを使った日米合同訓練に反対を訴える街頭宣伝

米軍オスプレイは各地で低空飛行訓練を繰り広げ、12月4~17日には、王城寺原(宮城県)、矢臼別(北海道)など北海道・東北各地の演習場で海兵隊10機、空軍2機が参加する大規模な日米共同演習を計画

11・21横田基地にオスプレイはいらない!東京大集会

北海道新聞社説「オスプレイ訓練 住民の不安を直視せよ」

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/613997

 日米共同訓練が来月5~9日に陸上自衛隊矢臼別演習場(根室管内別海町など)で行われる。米軍の輸送機オスプレイが矢臼別の訓練では初めて使用される。

 オスプレイは開発段階から墜落事故などのトラブルが後を絶たず、機体の安全性への懸念は払拭(ふっしょく)されていない。

 訓練は降雪期と重なり、夜間にも行われる見通しだ。気象条件が急変すれば、事故のリスクが高まり惨事になる恐れがある。

 地元住民の不安を解消しないままに、訓練を強行することは認められない。

 共同訓練は米軍が約60~70人、陸自は約150人が参加し、射撃やパラシュート降下を実施する。オスプレイ4機の飛行ルートは明らかになっていない。

 米軍が機密保持を優先し、地元自治体などに詳しい説明をしないのは沖縄でも常態化している。

 こうした姿勢を続ければ、日米安保体制への国民の不信感につながりかねないことを政府と在日米軍は肝に銘じなければならない。

 道と釧路管内厚岸町など地元4町は北海道防衛局に安全対策の徹底を求める要請書を提出した。防衛省は米軍に住民生活への影響を最小限にするよう要求すべきだ。

 訓練時間を午前7時から午後9時までと想定していることも看過できない。演習場の周辺は酪農地帯だ。低空飛行での騒音が、搾乳などに悪影響を及ぼすことを考えてもらいたい。

 矢臼別では1980年代から日米共同訓練が行われ、97年以降は沖縄の負担軽減策として米海兵隊の砲撃訓練などを実施している。

 オスプレイの訓練移転も同様の軽減策だが、基地周辺での騒音被害は減っていないとの指摘もある。これでは沖縄の痛みを全国に拡散しているだけではないか。

 道内の日米共同訓練でのオスプレイ飛来は、2017年と20年に続き3回目となる。

 オスプレイは16年に沖縄県名護市沖で墜落事故を起こし、今年8月には沖縄県上空を飛行中に部品落下事故が発生した。9月には仙台空港に緊急着陸した。

 安定運航とはほど遠い状況だ。広大な演習場を擁する道内で、訓練を定着させようとしているのであれば容認できない。

 政府には国民の安全を守る義務がある。危険を伴う訓練は国外移転を米国に求めるのが筋だろう。安全性に問題を抱える軍用機が、住民が日常生活を送る上空を飛び交うことはあってはならない。

「オスプレイで牛暴れる」 北海道で日米訓練予定 地元自治体は反発

11/12(金)朝日新聞

https://t.co/7ECXEP7em1?amp=1

米軍の輸送機オスプレイを使った日米共同訓練が、北海道東部の陸上自衛隊矢臼別(やうすべつ)演習場(北海道別海町など)で12月に実施される。同演習場にオスプレイが飛来するのは初めて。演習場近くは酪農が盛んで、周辺の4町長は12日、「オスプレイの低空飛行の音などで牛が暴れるおそれがある」などとして、北海道防衛局に対し、住民への配慮や安全対策の徹底を求めた。

防衛省によると、訓練は在日米軍基地が集中する沖縄県の負担軽減策の一環で、移転訓練としては14回目。12月4日から17日、北海道と東北地方の演習場などで、米海兵隊約2700人、陸自は第9師団(青森県)など1千人規模で参加予定。国内での米海兵隊との共同訓練としては過去最大規模の訓練という。  このうち矢臼別演習場では12月5~9日の5日間、米軍約60人が参加し、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)などに所属するオスプレイ計4機を使っての輸送・パラシュート降下訓練などを行う。訓練は夜間も行われる可能性がある。

訓練実施発表を受け、別海町、厚岸町、浜中町、標茶町の4町長は12日、札幌市の北海道防衛局を訪れ、石倉三良局長に対し要請書を手渡した。

オスプレイの事故や騒音・振動に対する住民の不安が払拭(ふっしょく)されていないことから、4町長は「訓練を受け入れることはできない」とした。訓練を実施する際は飛行経路や夜間訓練などの情報提供、徹底した安全対策などを求めた。

矢臼別演習場周辺は国内有数の酪農地帯で牛も多く飼育されていることから、周辺でのオスプレイの低空飛行はしないよう求めている。要請書手交後、取材に応じた曽根興三・別海町長は「牛は大きな音だけでなく上空の気配にものすごく敏感だ。オスプレイがどれだけ牛に大きな影響を及ぼすか、米軍には理解してもらいたい」と話した。  厚岸町の若狭靖町長は「オスプレイの飛行は矢臼別では前例のないことであり、地域住民の不安は払拭(ふっしょく)されていない。不安が解消されない限り、訓練には絶対反対だ」と話した。

オスプレイ 相馬原駐屯地で訓練へ 来月以降、月に数回実施 (東京新聞11月12日)

 群馬県は、千葉県木更津市の陸上自衛隊木更津駐屯地に暫定配備中の輸送機V22オスプレイが、十二月以降に陸自相馬原駐屯地(榛東村、高崎市)で飛行訓練すると防衛省北関東防衛局から連絡を受けたと明らかにした。県によると、月に数回、駐屯地の飛行場や未舗装区域で離着陸訓練がある。訓練の終了時期は連絡を受けていないという。
 山本一太知事は十一日の定例記者会見で「安全確保や県民生活の影響は大事なので政府を信頼したい。何かあれば、防衛相にも直接連絡して県としてもウオッチしたい」と述べた。県はホームページにオスプレイの訓練に関するページを設けた。
 県は十日、同省に対し「航空法順守や住宅地上空での飛行回避など安全性の最大限の確保」や「早朝・夜間訓練を極力控えるなど県民生活への配慮」「県民の不安払拭(ふっしょく)のためオスプレイの安全性など防衛省としてより一層の情報発信」を求めた。
 同省は「人員の教育訓練や機体の点検整備を確実に実施し、人的ミスによる事故が起きないよう安全管理を徹底する」と説明している。木更津駐屯地には七機を配備している。
 相馬原駐屯地で実施されるオスプレイの訓練は二〇一七年以降三回目。一回目と二回目(二〇年)はともに日米共同訓練だった。自衛隊機では初めての訓練になる。オスプレイを巡っては、米軍機が一六年、沖縄県で不時着して大破する事故を起こしている。(池田知之)

https://www.tokyo-np.co.jp/article/142376?rct=gunma