朝日新聞 (いちからわかる!)オスプレイの佐賀配備、難航しているの?

2021年7月5日 5時00分 https://digital.asahi.com/articles/DA3S14961662.html?pn=3

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陸上自衛隊のオスプレイ配備計画の現状

■空港の軍事拠点(きょてん)化を心配。地元の同意が見通せないんだ

ホー先生 陸上自衛隊オスプレイ配備計画が難航しているそうじゃのう。

A オスプレイは、プロペラの向きを変えることでヘリコプターのようにも飛行機のようにも飛べる米国製の軍用輸送機。防衛省は2014年、佐賀空港への配備を地元にお願いしたけれど、7年経っても見通しが立っていないんだ。

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ホ なぜ佐賀空港?

A 九州・沖縄の離島(りとう)周辺では近年、中国との間で緊張(きんちょう)が高まっている。国は、離島で何かあれば、隣県(りんけん)の長崎県佐世保市にいる専門部隊を素早く運ぶ役割を期待しているんだ。

ホ 佐賀県はどう考えているんじゃ?

A 防衛省着陸料として20年間で計100億円を払(はら)うと伝えたこともあり、18年に山口祥義(よしのり)知事が受け入れると応じた。でも、実際に使うには地元漁師の同意が必要なんだ。

ホ どうしてじゃ?

A 県は空港を造る時、地元漁師でつくる「県有明海漁業協同組合」に、空港を自衛隊と一緒(いっしょ)に使わないと約束した。空港が軍事拠点(きょてん)になると心配する声があったからね。その約束を県は見直したいと考えていて、漁協の対応に注目が集まっているよ。

ホ ホホゥ! 防衛省は6月末から空港近くの土地を持つ地権者への説明会を開いているそうじゃな。

A 防衛省は空港近くに駐屯(ちゅうとん)地を造ろうとしている。予定地を買い取るには、多くが漁師の地権者から同意を得る必要があるけど反対の声が根強いんだ。

ホ 計画は進むのか?

A 防衛省は配備先が決まらない段階で米国からオスプレイを買い、最初の機体は20年に到着(とうちゃく)。千葉県木更津(きさらづ)市の駐屯地に配備したが、期限は25年7月まで。防衛省はそれまでに佐賀空港配備への地元同意を得て駐屯地の整備に入りたい考えだけど、見通しは不透明(ふとうめい)だよ。(松岡大将)

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